忍者ブログ
3on
情動による想像による創造 ―――― Emotion ⇒ Imagination ⇒ Creation = three-ion ――――
[22] [21] [20] [19] [18] [17] [16] [15] [14] [13] [12]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。



「なぁ」

「ん?」


話しかけると、隣の彼は笑顔でこっちを向いた。


「今日さ、よかったん」

「何が?」

「クリスマスやのに、」

「あー」


イルミネーションで彩られ、

普段より笑顔が溢れる大通りを並んで歩いていた。

思っていたよりもずっと寒くて、

隣で揺れていた手をつかんだ。


本当は寒かったなんてのは言い訳で、

ただこのありえないくらいの人ごみの中じゃ、

君を見失ってしまうんじゃないかなんて。


「杏?」

「・・・何か、ごめんな」

「っはは。別にええよ、そんなん」

「でも」




クリスマスなのに、どうせ近づけもしないアイドルなんか追っかけて。

どうしてそれを笑って許せるんだろう。

あたしなら多分、そんなこと出来ないと思う。


それなのに、。




「嫌ちゃうん」

「んー?」

「萄太は、あたしがこんなんで」

「んー。でもさ、そーゆうとこも含めて、杏がいいと思ったから」

「・・・・・・そっか」

「うん」






優しさはいつでもここにある。

あの人たちがいう愛って、多分こういうことをいうんだろうか。








「あたしも、・・・萄太のそーゆうことが好きなんやろーな」


「え、何?」

「んーんー。何にもないー」

「あ、豚まん買わん?」


そう言ってコンビニに走っていく萄太の背中を、

あたしは笑いながらおいかける。












遠くのあの人を追いかける愛も、

近くの彼を追いかける愛も、

あたしにとっては同じ『愛』なわけで。


だから順位をつけるとか、

どちらかに絞るとか、

そういうのはどうでもいいのかも知れない。




「あ、俺やっぱピザまんにしよっかな」

「そんなん邪道や。豚肉に失礼」

「何っやねんそれ。・・・じゃあ俺も豚まんにしとくー」






それにクリスマスだとかそうじゃないとか、

初めからあたしたちには関係なかったんだった。






















<...END>



⇒NEXT
PR

Rg

RgtH[
お名前
タイトル
メールアドレス
URL
文字色
コメント
パスワード


gbNobN
トラックバック:


Copyright (C) 2005-2006 SAMURAI-FACTORY ALL RIGHTS RESERVED.
忍者ブログ [PR]
カレンダー
08 2017/09 10
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
最新CM
[01/06 室井]
[12/28 ラクエル]
[11/17 ラクエル]
最新記事
(04/13)
(04/13)
(03/26)
(03/26)
プロフィール
HN:
室井
性別:
非公開
バーコード
ブログ内検索
カウンター
アクセス解析